今日、施設にいる母とテレビ電話をしました。
いつものように、東南アジア系の若い女性がそっと画面をつないでくれます。

ふと、先日ニュースで見たミャンマーの地震のことが頭をよぎり、思わず尋ねました。

「お国はどちらですか? 地震の影響はありませんでしたか?」

彼女は、少し驚いたような表情で、静かに答えました。

「……私の街です。」

はっとして、思わず声が重なりました。

「お父様、お母様は……ご無事でしたか?」

「はい、大丈夫でした」

そう言いながら、ほんの一瞬、涙をぬぐうような仕草がありました。
その小さな動きに、彼女の心の奥にあった不安や、張りつめた気持ちが滲んだように見えました。

家族を遠くに残して、異国の地で働く彼女。
きっと、あの日からずっと、胸の奥でざわつく思いを抱えていたのでしょう。

その場で私にできたのは、ただ一言。

「頑張ってくださいね」

その言葉が、彼女の心にどんなふうに届いたのかは分かりません。
でも、たいせつな人たちが無事だったことに、心の底から安堵しました。

今日、少しだけ誰かの心と触れ合えたような気がしました。