花子とアンとわろてんかの感想。二つを見比べて花子とアンの素晴らしさを思う

「花子とアン」の再放送

2014年のNHKの朝ドラ「花子とアン」の再放送を見ています。

放送当時は、大変話題になったこの作品、残念ながら見ておらず後悔していました。

今回は、毎日録画して見ています。

放送時間が連続している「わろてんか」と一緒に見ることになり、自然、ふたつの朝ドラを比較してしまいます。

「花子とアン」の質の高さを感じさせられ、脚本の中園ミホさんの力量を感じさせられます。

中園さんは物語の構成や展開が上手く、次回への興味が尽きることなく、全く目が離せません。

生家の山梨の貧乏暮らしから、東京の貴族も通う女学校へ入学し、まるでマイフェアレディーのような展開。

そして貴族の娘である蓮子との友情。

その後羽ばたいていった配役陣

蓮子役の仲間由紀恵さんを親友として配置。吉高由里子さんに加えて中心の重みが増し、配役のバランスも絶妙かつ豪華で共演の役者さん達の演技が素晴らしい効果をあげています。

田舎の貧しさと華やかな都会の極端な対比が非常に効果をあげています。

先日のシーンでは、女学校で親友となった”蓮子様”が、実家の窮状を救うため、意に添わぬ九州炭鉱王との結婚をせざるを得なくなりました。

辛い気持ちを心に隠して、はなの実家を訪れ、思い出に残るひと時を過ごしたシーンは感動的でした。

田舎と東京、ふたつの対照的な世界がクロスします。

貧しいながらも、素朴で暖かいはなの母の心が、蓮子の素の心を温めます。

幼い頃、めかけであった母と別れさせられ、高貴ながら愛のない家庭で寂しく育った蓮子の心を実の母親のようにしっかり抱き止める姿は感動的でした。

この先、当時話題になった「白蓮事件」のくだりが楽しみです。

当時話題になった語りの三輪明宏さんの「愛の賛歌」が楽しみです。

しかし今や、第一線で活躍する俳優さんが大勢出演していたのには驚きます。

鈴木亮平さん、黒木華さん、土屋太鳳さん、をはじめ、その後大きく俳優として羽ばたいていった俳優さんが多く出ていたのですね。

べっぴんさんの芳根京子さんも蓮子の娘役で出くるのだそうですね。

鈴木亮平さんといえば、来年の大河ドラマ「西郷どん」では同じ中園ミホさんの脚本により主役を演じられます。

鈴木亮平さんは、役に合わせて太ったり痩せたり、徹底的な役作りを行う方ですので、どのような演技を見せてくれるのか、活躍が大変楽しみです。

女性を描くことに定評ある中園さんが、薩摩の男社会の中で、どのように女性達を料理していくのかも大変楽しみです。

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「わろてんか」ちょっと残念な点

一方の「わろてんか」ですが、朝ドラの名作と並べて見ているせいか、どうしても見劣りしてしまいます。

気になるのが高橋一生さんの使い方。

どうしても無理矢理感があって生かしきれていません。

どうしても「朝がきた」のディーンフジオカとダブるのですが、「朝が来た」では見事に主人公のメンターとして非常に魅力的に描かれていたディーンさんのように生かされきっていません。

高橋一生さんという抜群の演技力を持つ役者さんが、単なる視聴率稼ぎの存在にしかなっていないように見えてしまうのが残念です。

「わろてんか」いよいよ本格的展開

しかし、主演の葵わかなさんは、非常にいいです。
あのなんとも素敵な笑顔がドラマを引き立てています。間違いなく人気女優としてこれから羽ばたいていくことでしょう。

夫役の松坂桃李さんとともにドラマをひっぱっています。鈴木京香さんはさすがの貫禄。

いよいよ自分達の”小屋”を持ち、経営者として、これから吉本興業にあたる笑いの事業が発展してゆきます。

大阪商人として主人公”てん”は、様々な工夫をしながら、成長してゆくのでしょうが、事業が次第に軌道にのりはじめドラマのテンションもあがり、楽しみな展開になってきました。

先日の笹野高史さん演じる名門落語家の登場シーンは良かったです。笹野さんの上手さはさすがですね。

客の入らない小屋へ、笹野さん演じる名門落語会のトップの師匠本人を呼ぶことに成功して、満員御礼、痛快なシーンでした。

しかし、一度は満員御礼でせっかくついた客を、元小屋主である従業員の欲の張った入れ知恵に乗ってしまい、客離れさせてしまいました。

しかし、義母とてんの機転で少しづつ客を引き戻し、小屋も盛り返しつつあって、非常におもしろくなってきました。

「花子とアン」「わろてんか」二つの朝ドラの展開が楽しみです。

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