「西郷どん」感想 中園ミホの脚本の女性視点で描く上手さに名作の予感

「西郷どん」の快調なスタート

NHK の大河ドラマ、「西郷どん」は、快調なスタートをきりました。

素晴らしいドラマになる事を期待しています。

今年の脚本は中園ミホさん。

現在再放送中の花子とアンを見ていますが、さすがに物語を上手く展開させます。上手い脚本家だなあと感心しながら見ています。

女性を上手く描く脚本家ですね。

 

西郷どんは、スタートから三回、期待以上の出来映えに、これからの展開を期待させます。

物語のテンポがいいですね。

西郷や大久保とともに、あの薩摩の男社会の中から、どのように女性を切り取って描いていくのか、もうひとつ

とても注目しているところです。

既に、西郷婦人となるイトさんが、印象深い登場をしました。黒木華さんの演技にも注目です。

来週からは、北川景子さん演じる篤姫も登場するようです。

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鈴木亮平さんの圧倒的存在感

今回、役者さんで、特に私の目をひくのは、何といっても主役、鈴木亮平さんの圧倒的存在感です。

撮影にあわせて、随分体をつくり、且つ太られたようですが、あの存在感はただ者ではありません。

画面のフレームに入った時の、視聴者の目をぐいぐいと引き付けさせるあの存在感は、渡辺謙さんにもひけをとらないのではないでしょうか。

将来さらに大物になっていくのではないかと予感させる存在感です。

これまで何度か西郷隆盛を描いたドラマを見ましたが、西郷さんは、結構描くのが難しいのではないでしょうか。

幕末の大事な時点で、島流しとなってしまい、西郷さんの視点は歴史の流れからしばし分断されます。

西郷隆盛の偉大な人間性をどう演じる

又、西郷隆盛という人物は、歴史上まれに見る傑物で、人間としての懐の深さは、はかりしれない人です。

明治維新となって、大きな権力を握っても、精神の高潔さは失わず、敬天愛人という言葉を、生涯体現し続けました。

西郷と会う人は皆、その人格に深く魅せられました。

明治も大分過ぎ、政府の人々の間で、かつて生きていた西郷とはどんな人だったのかという話となったそうです。

その時、人間的に大きな器として尊敬を集めていた大山巌が比較対象にあげられました。

しかし西郷を知る人は、大山より遥かに大きな器の人物であったと聞き、大山の器の大きさを知る、その場にいた人達は、想像を遥かに越える西郷のあまりの巨大さに、その大きさをはかり知ることもできず唖然とした、といいます。

この巨人に鈴木亮平さんがいかに近づいてゆけるか。

又、西南戦争をどのように描くのか。大久保と西郷、引き裂かれつつも最後まで心を通わせ続けたであろう二人の姿。

大久保を演じる瑛太さんの演技にも注目です。

素晴らしい存在感を見せる鈴木亮平さんとの俳優魂のぶつかり合いが楽しみです。

前回印象深かったのは、渡辺謙さん演じる島津斉彬が、父斉興から家督を奪うシーンで、圧巻でした。

藩主を賭けた、父との命がけのロシアンルーレット。

現実にあのようなことが、あろうはずはないものの、素晴らしい迫力と何か納得させる藩主交代劇に、すっかり引き込まれてしまいました。

ラストの藩主として薩摩入国時の、まるで赤穂浪士を迎えるような民衆の歓声、あのクライマックスへの盛り上がりには、思わずゾクゾクするほど面白かったです。

今後の展開を楽しみにしています。

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