日曜劇場「陸王」池井戸潤原作の黄金タッグ、善玉悪玉の水戸黄門的面白さ

熱い登場人物たち

ドラマ陸王が面白いです。

日曜劇場+池井戸潤の黄金の組み合わせです。

ハッピーで感動のラストが必ず待っていますので、安心して見ていられます。

ちょっと水戸黄門的ですね。

しかし、ある程度は事実に基づくお話ですので、社会人として生きる私たちに、夢に人生をかける熱さに思わず共感してしまいます。

今回、役所広司さんという大物俳優を主人公に担ぎ出した事は大きいですね。

役所さん演じる工場主は、傾いた足袋工場から、ランニングシューズ「陸王」の開発に挑みます。

どこか不器用ですが、しかし一途な熱い情熱を、信じる未来に突き進む男を、さすがの存在感と演技で魅せてくれます。

 

そして、脇で支える役者陣がいいです。

特に寺尾聡さんはいつ見ても、渋い、絞り出すような存在感の、いい役者さんです。

彼は、過去に工場を潰し、失敗しています。

しかし、確かな技術力を持ち、陸王開発のキーになる特許技術を持っています。

特許が大企業に売れるかもしれない、という一攫千金のチャンスが舞い込み、一旦は、陸王を開発を袖にします。

しかし、足袋工場を目にするや、技術者魂に火がつき、陸王開発に熱い情熱を注ぐようになります。
工場で働く、熱いオバチャンたちのエネルギーもまた、いいですね。いつも中心にいる気っぷのいいオバチャン演じるのは、何と阿川佐和子さん。

役者として演じる姿は始めてみましたが、実にいいですね。光っています。

画面の向こうから、存在感のある、元気な明るいパワーを送ってくれます。

老舗足袋屋の、こはぜ屋が作ったランニングシューズ「陸王」を履き、怪我による挫折から名マラソンランナーとして復活するマラソン選手役に竹内涼真君、これは何ともおいしい役柄です。

ひよっこから、カホコに引続き、おいしい役の連続で、彼の人気はうなぎ登りですね。

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単純明快で面白い

しかし、日曜劇場のこういう古典的ともいうべきお話、単純にいいですね、好きです。

純粋に目標に向かってひたすら努力し、最後は華々しく成功が報われる、ストーリーの読めるお話。

 

このドラマは、ヒットする要素がふんだんに詰め込まれています。

主人公のたち行く先に立ちはだかる、おきまりの憎まれ役。

必ず強力な助力者が現れ、一途な情熱が大きな力になって憎まれ役を打ち破り、大成功に導きます。

日曜劇場ヒットの黄金法則が詰まった作品ですが、このような単純に感動できる作品は、視聴者を元気にせる、ドラマの原点のような気もします。

芸術性の高いドラマは勿論好きですが、こんな元気を与えてくれるドラマも、いいですね。

熱い思いに。。

このお話、いくつかの企業がモデルではないかとあれこれ取り沙汰されていますが、池井戸潤さんはどうやら否定しているようです。

とはいうものの、足袋から発想して作ったマラソンの靴の実例はあり、実例を核として想像を膨らませ、フィクションを構築されたのでしょう。

思わず私も熱く生きたい、と思わせてくれます。

いよいよドラマも佳境に入ってきました。今後の展開を楽しんでいきたいと思います。

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